AIEO2026年7月23日

Geminiに自社情報が間違って表示される——よくある原因と修正方法

GoogleのAI「Gemini」に自社情報が間違って表示される原因を6つに分類し、具体的な修正手順を解説。Googleビジネスプロフィール、構造化データ、NAP統一など実践的な対策を優先度順に紹介します。

金井 成仁

金井 成仁

合同会社NAVIGATE 代表 | データサイエンティスト / AIコンサルタント

Geminiが自社について間違った情報を表示している

「うちの会社の住所が旧オフィスのままだ」「サービス内容が全然違う」「代表者名が間違っている」

GoogleのAI「Gemini」に自社名を聞いたとき、こうした不正確な情報が表示されて焦った経験はないでしょうか。

NAVIGATEの金井です。AI検索対策を支援する中で、「Geminiに表示される自社情報を直したい」というご相談は最も多い問い合わせの一つです。

そこで本記事では、Geminiが間違った情報を表示する原因を分類し、それぞれに対する具体的な修正方法をステップバイステップで解説します。

まず確認——Geminiはどこから情報を取得しているのか

修正方法を知る前に、Geminiの情報源を理解しておく必要があります。

Geminiの主な情報源

  1. Googleの検索インデックス — Googleがクロールして蓄積しているWebページの情報
  2. Googleビジネスプロフィール — 企業が自ら登録・管理するビジネス情報
  3. 構造化データ(JSON-LD等) — Webサイトに埋め込まれた機械可読な情報
  4. ナレッジグラフ — Googleが構築している事実データベース
  5. 各種Webサイトの記載 — ポータルサイト、SNS、ニュース記事など

Geminiはこれらの情報を総合的に参照し、回答を生成しています。つまり、情報源のどこかに古い情報や矛盾する情報があると、Geminiの回答が不正確になるのです。

よくある原因6つ

原因1:Googleの検索インデックスが古い

最も多いパターンです。自社サイトを更新しても、Googleのクローラーがまだ新しい情報を取得していない場合、Geminiは古い情報を参照してしまいます。

こんな症状が出る:

  • 数ヶ月前に移転したのに旧住所が表示される
  • リニューアルしたサービス名が反映されない
  • 退任した代表者の名前が表示される

原因2:Googleビジネスプロフィールが未更新

Googleビジネスプロフィール(GBP)は、Geminiにとって最も信頼度の高い情報源の一つです。ここが古いままだと、自社サイトを更新してもGeminiの回答は変わらないことがあります。

こんな症状が出る:

  • 営業時間が古いまま
  • 電話番号が旧番号
  • 業種カテゴリが実態と合っていない

原因3:構造化データが未実装または不完全

構造化データ(JSON-LD)が実装されていないと、Geminiはページの文章から情報を「推測」するしかありません。推測が正しくないことは珍しくありません。

こんな症状が出る:

  • 事業内容が曖昧に表現される
  • 設立年や従業員数が間違っている
  • サービスの説明が不正確

原因4:Web上でNAP情報が不一致

NAP(Name, Address, Phone)情報が、自社サイト、GBP、各種ポータルサイト、SNSなどで異なっている場合、Geminiは「どれが正しいか分からない」状態になります。

こんな症状が出る:

  • 住所が中途半端に表示される(ビル名が抜ける等)
  • 社名の表記ゆれが起きている(株式会社の前後、英語表記の大小文字)
  • 複数の電話番号が混在して表示される

原因5:第三者サイトに古い情報が残っている

自社サイトは最新でも、求人サイト、比較サイト、過去のプレスリリースなどに古い情報が残っていると、Geminiがそちらを参照してしまうことがあります。

こんな症状が出る:

  • 旧住所や旧代表者名が混じる
  • すでに終了したサービスが紹介される
  • 合併前の社名が表示される

原因6:同名の別事業と混同されている

見落とされがちですが、実害の大きいパターンです。自社と同じ(または似た)名前の会社・サービスが他に存在する場合、Geminiがその別事業の情報を自社の説明として混ぜて返すことがあります。実際に当社(NAVIGATE)でも、同名の別サービスと取り違えられ、まったく身に覚えのない事業内容を説明された事例を確認しています。

こんな症状が出る:

  • 業種そのものが違う説明が返ってくる
  • 自社の情報と他社の情報が合成された説明になる
  • 所在地や代表者が「別の会社のもの」になっている

この場合は情報の鮮度ではなく「エンティティ(実体)の区別」の問題なので、後述のNAP統一と構造化データによる自社の一意化が特に効きます。

修正方法——ステップバイステップ

原因が分かったところで、具体的な修正手順を解説します。優先度の高い順に並べているので、上から順に取り組んでください。

ステップ1:Googleビジネスプロフィールを最新化する

所要時間:30分〜1時間

GBPはGeminiにとって最も信頼性の高い情報源です。ここを正しくすることが最優先です。

  1. Googleビジネスプロフィールにログイン
  2. 以下の項目を確認・修正する
    • 会社名(正式名称)
    • 住所(最新のもの、ビル名・階数含む)
    • 電話番号
    • 営業時間
    • Webサイト URL
    • 業種カテゴリ(メイン+サブ)
    • サービス内容・商品情報
    • 会社の説明文
  3. 写真も最新のものに更新する(外観写真は特に重要)
  4. 変更を保存し、反映を待つ(通常3〜7日)

ポイント: 説明文には主要サービスと対象顧客を含めてください。Geminiはこの説明文を回答に引用することがあります。

ステップ2:構造化データ(JSON-LD)を実装する

所要時間:2〜4時間(エンジニアリソースが必要な場合あり)

構造化データは、Webページの情報を機械が正確に読み取るための仕組みです。以下のスキーマを自社サイトのトップページに実装してください。

最低限実装すべきスキーマ:

{
  "@context": "https://schema.org",
  "@type": "Organization",
  "name": "正式会社名",
  "url": "https://example.com",
  "logo": "https://example.com/logo.png",
  "foundingDate": "2020-01-01",
  "founder": {
    "@type": "Person",
    "name": "代表者名"
  },
  "address": {
    "@type": "PostalAddress",
    "streetAddress": "番地・ビル名",
    "addressLocality": "市区町村",
    "addressRegion": "都道府県",
    "postalCode": "123-4567",
    "addressCountry": "JP"
  },
  "telephone": "+81-XX-XXXX-XXXX",
  "description": "事業内容の簡潔な説明",
  "sameAs": [
    "https://twitter.com/yourcompany",
    "https://www.linkedin.com/company/yourcompany"
  ]
}

追加で実装すると効果的なスキーマ:

  • Service — 各サービスの詳細
  • FAQPage — よくある質問
  • Person — 代表者の詳細プロフィール

とくにsameAsは、SNSや外部プロフィールと自社を結びつけて「同名の別事業」との区別(原因6への対策)にも働きます。実装後はGoogleのリッチリザルトテストでエラーがないか確認してください。書き方の詳細は構造化データ(JSON-LD)入門にまとめています。

ステップ3:NAP情報を全プラットフォームで統一する

所要時間:2〜5時間(掲載プラットフォーム数による)

自社情報が掲載されている全てのプラットフォームで、情報を完全に統一してください。

確認すべきプラットフォーム:

  • 自社サイト(全ページのフッター含む)
  • Googleビジネスプロフィール
  • Yahoo!プレイス
  • 各種業種別ポータルサイト
  • SNSプロフィール(X、LinkedIn、Facebook等)
  • 求人サイト(Indeed、Wantedly等)
  • 法人情報サイト(法人番号公表サイト等)
  • 過去に掲載した比較サイト・レビューサイト

統一すべき項目:

  • 正式社名(一字一句同じにする)
  • 住所(番地の書き方、ビル名の有無を含めて統一)
  • 電話番号(ハイフンの有無も統一)
  • 代表者名
  • 設立年
  • 事業内容の説明

掲載先によっては、自分で編集できないサイトもあります。その場合は運営者に修正を依頼してください。

ステップ4:Googleに再クロールをリクエストする

所要時間:15分

自社サイトを更新した後、Googleが新しい情報をクロールするのを待つだけでなく、能動的にクロールを促しましょう。

  1. Google Search Consoleにアクセス
  2. URL検査ツールで修正したページのURLを入力
  3. 「インデックス登録をリクエスト」をクリック
  4. サイトマップも再送信する

これにより、通常より早く新しい情報がGoogleのインデックスに反映され、Geminiの回答も更新されます。

補助:llms.txtは「5分の保険」として置いておく(任意)

llms.txtはAI向けにサイト情報をまとめたファイルですが、正直にお伝えすると、設置とAIでの表示改善の間に有意な効果は確認されていません(30万ドメイン規模の調査で相関なし、Googleも「使っていない」と明言)。設置は数分で終わり害もないので、上記ステップを終えたあとの「保険」として置いておく程度に捉えてください。詳しい経緯はllms.txtは効かない。それでも設置を勧める理由で書いています。

修正後の確認方法

施策を実行したら、定期的にGeminiでの表示状況を確認しましょう。

確認のタイミング

  • GBP更新後:1〜2週間後
  • 構造化データ実装後:2〜4週間後
  • NAP統一後:1〜2ヶ月後

確認の方法

以下のようなプロンプトでGeminiに質問してみてください。

  • 「〇〇株式会社について教えて」
  • 「〇〇株式会社の住所は?」
  • 「〇〇株式会社のサービスは?」
  • 「〇〇株式会社の代表は誰?」

注意点がひとつあります。AIの回答は同じ質問でも毎回ゆれるため、1回の確認で「直った」「直っていない」を判断しないことです。日を分けて複数回聞き、傾向で判断してください。この考え方はAIの「おすすめ」は毎回変わる——回答がブレる理由と、出現率で測る方法で詳しく解説しています。

それでも直らない場合

上記のステップを全て実行しても情報が修正されないケースがあります。その場合は以下を試してください。

Googleナレッジパネルの修正申請

Googleの検索結果に表示されるナレッジパネル(右側の情報ボックス)に間違いがある場合、直接修正を申請できます。ナレッジパネルの「情報の修正を提案」から申請してください。

時間を置く

AIの情報更新サイクルには時間がかかります。全ての施策を実行した上で、最低でも1ヶ月は待ってみてください。焦って同じ施策を繰り返しても効果は変わりません。

専門家に相談する

情報源の特定が難しい場合や、技術的な実装が必要な場合は、AI検索対策の専門会社に相談することをお勧めします。依頼先の見極め方はAI検索対策(GEO・LLMO)会社の選び方を参考にしてください。

まとめ——正確な情報は「設計して維持する」もの

Geminiに表示される自社情報は、放っておいて正しくなるものではありません。正確な情報を、正しい場所に、一貫した形で設置し、継続的にメンテナンスする。これが基本です。

優先順位をまとめます。

  1. Googleビジネスプロフィールの最新化(最優先)
  2. 構造化データ(JSON-LD)の実装
  3. NAP情報の全プラットフォーム統一
  4. Google Search Consoleでの再クロールリクエスト
  5. llms.txtの設置(任意の補助)

一つひとつは地道な作業ですが、これらを確実に実行すれば、Geminiでの表示は着実に改善が見込めます。なお、GeminiだけでなくChatGPTでも間違った情報が出る場合は、ChatGPTに自社が出てこない——原因と今すぐできる5つの対処法もあわせてご覧ください。


NAVIGATEでは、Gemini・ChatGPT・Claudeでの御社の表示状況を複数回計測で診断し、誤情報の修正施策の立案から実装まで一貫して支援しています。「Geminiの表示を直したいが何から手をつければいいか分からない」という方は、お気軽にご相談ください。現状診断は無料です。詳細はAI検索対策(AIEO)サービスページをご覧ください。

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