新規事業2026年10月15日最終更新:2026年10月15日

アプリ開発の外注の相場はいくら?【2026年版】AI駆動開発で何が変わったか

アプリ開発を外注するときの費用相場を、PRONIアイミツの取引データ(相場420万円前後・中央値290万円)など出典つきで整理しました。100万円以下でできるのか、AI駆動開発で何が変わり、何は変わらないのかを解説します。

金井 成仁

金井 成仁

合同会社NAVIGATE 代表 | データサイエンティスト / AIコンサルタント

アプリ開発を外注するときの費用は、一般的な調査では相場420万円前後、中央値290万円です。100万円以下で、ゼロからリリースまでを頼むのは、従来の発注方法では難しいのが実情です。

ただし、AIがコードを書く「AI駆動開発」で、作るものを絞れば、100万円以下でも形にできるようになりました。この記事では、一般的な相場とその理由、AI駆動開発で何が変わったのか(そして何は変わらないのか)を、出典つきで整理します。

あわせて、見落としがちな費用として、公開後の運用保守には年間で開発費の15%程度がかかるのが目安です。

一般的な相場:300万円前後がひとつの目安

企業間の受発注サービス「PRONIアイミツ」が、2019年1月〜2025年11月の取引データから算出した結果では、アプリ開発の相場は420万円前後、中央値は290万円でした。価格帯で見ると、100万〜300万円が全体の29%で最も多くなっています。

アプリの種類による目安は、次のとおりです(同調査より)。

  • シンプルな業務アプリ:50万円以下
  • マッチングアプリ、簡単なゲーム:200万円以上
  • EC、会員アプリ:500万円以上
  • VR機能のあるアプリ、医療・ヘルスケア:1,000万円以上

なお、相場の数字は調査によって幅があります。クラウドワークスの記事では、平均は250万円ほどとされています。どの調査も「何を作るか」で金額が大きく変わる点は共通しています。

なぜ数百万円になるのか:人月単価 × 期間

アプリ開発の費用は、おおまかに「エンジニアの人数 × 単価 × 期間」で決まります。

発注ナビによると、エンジニア1人あたりの月の単価(人月単価)は、上級で100万〜180万円、中級で90万〜120万円程度です。アイミツの調査では、開発期間は平均4〜6か月ほど。仮に中級エンジニア1人が4か月かかるだけで、360万円以上になります。実際には設計、デザイン、テストの担当も加わるため、数百万円になるのは自然なことです。

費用の内訳について詳しくは、新規事業の開発費はなぜ数百万円もかかるのかで解説しています。

「100万円以下」は本当に無理なのか

アイミツが50万円以下の事例を調べたところ、その中身は「デザインだけの依頼」「既存アプリの一部の改修」「試作品の作成だけ」が中心で、ゼロからリリースまでを行った案件はごく少数でした。一方で、ノーコードツールを使って、紙で行っていた定型業務をアプリにした50万円以下の事例はあったとされています。

つまり従来のやり方では、100万円以下の予算だと「一部だけ」になるか、「ノーコードで作れる範囲に収める」かのどちらかになりやすい、ということです。

ノーコードで足りるかどうかの判断は、ノーコードとフルスクラッチ、どちらを選ぶべきかにまとめています。

AI駆動開発で何が変わったか

費用の大部分を占めるのは「人月」、つまり人が手を動かす時間です。AI駆動開発では、コードを書く作業の多くをAIが担い、人は「何を作るかを決める」「AIが作ったものを確かめる」「テストする」ことに集中します。人が手を動かす時間が減る分、費用と期間が下がります。

ただし、何でも安くなるわけではない

正直にお伝えしておきたいのは、AIを使えばどんな開発でも大幅に安くなるわけではない、という点です。

アメリカの開発会社 Chop Dawg は、AIによる費用の削減は、宣伝でいわれるような50〜80%ではなく、実際には10〜25%程度だという見方を示しています。設計やデータの持ち方、業務のルールをどう組み込むかといった部分は、今も人が考える必要があるためです。

当社の実感でも、費用が大きく下がるのは「作るものを絞った、小さな最初の版」です。機能が多く、外部のシステムとの連携が複雑な開発ほど、AIで短縮できる割合は小さくなります。

当社の価格の目安

当社では、AI駆動開発で15万円から、最初の版(プロトタイプ)を作っています。目安は次のような規模です。

  • 3〜5画面
  • 登録・一覧・詳細・申し込みといった、基本の流れ

公開後の保守や修正は、別途お見積もりです。

詳しくはAI駆動開発によるMVP開発をご覧ください。

マッチングサービスの開発費はいくらか

マッチングサービスで起業を考えている方からのご相談も増えています。

アイミツの調査では、マッチングアプリの開発費は200万〜800万円以上が相場です。会員登録、プロフィール、検索、チャット、通知、決済まで一通りそろえると、400万〜800万円以上になることが多いとされています。

一方で、同じ調査の見積事例には、イベントの同行者を探すマッチングアプリを237万6,000円で開発したケースがあります。機能を最低限に絞った、最初の版(MVP)としての価格です。

なお、マッチングの開発費は、出典によって前提とする規模がかなり違います。数千万円という数字を見かけることもありますが、海外の大規模なサービスを想定したものも含まれています。比べるときは、どの規模を前提にした数字かを確かめるのがおすすめです。

最初の版を小さく作る考え方は、MVPとは何か、リーンスタートアップで解説しています。

事例:KEXDCA の開発期間

KEXDCA は、スポーツのコーチと教わりたい人をつなぐマッチングサービスです。ノーコードで作られていたものを、当社がAI駆動開発で本格的な開発へとリニューアルしました。そのときの進め方と期間は、次のとおりです。

  1. モック(実際に触れる試作)を作る:1週間
  2. デザインを確定する:モックを触っていただきながら、見た目や流れを決めていきます。この期間は、確認や打ち合わせの進み方によって変わります
  3. 本番に反映する:1週間

最初の1週間で「実際に触れるもの」が手元に届くので、文章の仕様書だけで判断するよりも、早い段階で「思っていたものと違う」に気づけます。一般的な平均の4〜6か月と比べると、デザインの確定にかかる期間を除けば、2週間で本番まで進められたことになります。

詳しい経緯はKEXDCA の事例で紹介しています。

まとめ

  • アプリ開発の外注の相場は420万円前後、中央値290万円(アイミツ調べ)。100万〜300万円の価格帯が最も多い
  • 費用は「人月単価 × 期間」で決まるため、従来の開発では数百万円になりやすい
  • 100万円以下でゼロから作るのは、従来の方法では難しい
  • AI駆動開発で、作るものを絞れば、15万円からでも最初の版を作れる。ただし、どんな開発でも大幅に安くなるわけではない
  • 公開後の保守費(年間で開発費の15%程度が目安)も、最初から予算に入れておく

「開発会社に頼むか、ChatGPTなどのAIで自分で作るか」で迷っている方は、アプリを外注するか、AIで自作するかもあわせてご覧ください。

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参考

MVP DEVELOPMENT

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