AI駆動開発で受託開発を頼むと、費用・期間・品質の何が変わるのか。15万円からの最初の版、1週間で触れるモック、AIが書いたコードを別のAI・道具・人でどう確かめるかまで、当社の進め方を具体的に紹介します。

金井 成仁
合同会社NAVIGATE 代表 | データサイエンティスト / AIコンサルタント
「AI駆動開発」をうたう開発会社が増えてきました。AIがコードを書くことで、開発は速く、安くなるといわれます。では、実際に頼むと何が変わるのでしょうか。
この記事では、当社がAI駆動開発で受託開発を行ってきた経験から、費用・期間・品質の3つについて、変わること・変わらないことを具体的にお伝えします。最後に、AI駆動開発の会社を選ぶときに確認したいことも整理しました。
AI駆動開発とは、コードを書く作業の多くをAIに任せ、人は「何を作るかを決める」「AIが作ったものを確かめる」「テストする」ことに力を注ぐ開発の進め方です。
似た言葉に「バイブコーディング」がありますが、こちらはAIに任せきりで、動けばよしとする作り方を指すことが多い言葉です。受託開発としてのAI駆動開発では、何を作るかを決めるのも、出来上がったものに責任を持つのも、人の側です。
従来の受託開発では、アプリ開発の中央値が290万円ほどです(PRONIアイミツ調べ)。費用の大部分は、エンジニアが手を動かす時間(人月)です。
AI駆動開発では、この「手を動かす時間」が大きく減ります。当社では、3〜5画面で、登録・一覧・詳細・申し込みといった基本の流れを持つ最初の版を、15万円からお作りしています。
ただし、どんな開発でも同じように安くなるわけではありません。設計や、業務のルールをどう組み込むかといった部分は、今も人が考える必要があります。機能が多く、外部のシステムとの連携が複雑になるほど、AIで減らせる割合は小さくなります。
相場との比較は、アプリ開発の外注の相場はいくら?【2026年版】で詳しく解説しています。
一般的なアプリ開発の期間は、平均で4〜6か月ほどといわれます。当社のAI駆動開発では、次のように進めます。
期間が短くなること以上に大きいのは、最初の1週間で、実際に触れるものが手元に届くことです。
従来の開発では、文章の仕様書や静止画のデザインを見て判断し、実際に触れるのは何か月も後、ということが珍しくありませんでした。そこで初めて「思っていたものと違う」と気づくと、作り直しに時間も費用もかかります。触れる試作を早く見られれば、この行き違いを最初の段階で解消できます。
費用と期間はAIで大きく変わりますが、品質はAIを使うかどうかではなく、人がどう確かめるかで決まります。
AIが書くコードには、注意すべき点があります。アメリカのセキュリティ企業 Veracode の2026年の調査では、AIが書いたコードが安全性の検査に通った割合は平均で約56%でした。文法的には正しく動いていても、安全上の欠陥が残っていることがある、ということです。
もう一つの落とし穴は、作ったAIに、そのまま確認までさせてしまうことです。同じAIは同じ思い込みを引き継ぐため、何度「安全ですか?」と聞いても、同じ見落としは同じように見落としやすくなります。
正直にお伝えすると、当社の代表は、自分でコードを書くエンジニアではありません。だからこそ、AIが書いたコードを「AIが大丈夫と言ったから」で終わらせない仕組みを作っています。
それでも、完全に安全といえるシステムはありません。公開後に問題が見つかった場合は、公開後の保守の中で対応します(保守は別途お見積もりです)。
AI駆動開発を頼む会社を探すときは、次のことを聞いてみてください。はっきり答えられる会社なら、安心して任せやすいはずです。
ちなみに当社では、公開後の保守や修正は別途お見積もりです。最初の費用だけでなく、公開後にかかる費用も含めて比べるのがおすすめです。一般的には、年間で開発費の15%程度が保守費の目安といわれています。
正直にお伝えすると、AI駆動開発がいつも最善とは限りません。たとえば、次のような開発は、AIで短縮できる部分が比較的小さく、従来どおりの体制が向いていることがあります。
一方で、新しいサービスの最初の版、社内の業務ツール、試作品といった「まず形にして、使いながら育てる」開発には、AI駆動開発がとてもよく合います。
最初の版を小さく作る考え方はMVPとは何かで、当社のサービスの詳細はAI駆動開発によるMVP開発でご覧いただけます。
MVP DEVELOPMENT
AI駆動開発で、新規事業のアイデアを最短2週間・15万円からプロトタイプに。作る前に「本当に使われるか」を確かめます。