AIEO2026年8月26日

AIに「おすすめのAIEO会社は?」と聞くと、どこが引用されるか——自社の計測データ90日で数えた

ChatGPTやClaudeに「おすすめのAIEO対策会社は?」と尋ねたとき、回答はどのサイトを引用しているのか。自社を対象にした90日分の計測データから、AIがカテゴリ推薦で頼る情報源の型と、中小企業が載るべき場所を解説します。

金井 成仁

金井 成仁

合同会社NAVIGATE 代表 | データサイエンティスト / AIコンサルタント

AIは「おすすめの会社」を、どこから選んでいるのか

ChatGPTやClaudeに「おすすめのAIEO対策会社は?」と尋ねると、回答は各社の公式サイトよりも、第三者の情報源を引用して答えを組み立てています。当社が自社を対象に90日間計測したところ、社名を出さないカテゴリ推薦の質問で引用されていたのは、対策会社を比較・紹介する記事、レビューや掲載ディレクトリ(ITreviewやASPICなど)、プレスリリース配信(PR TIMES)やnoteといったアーンドメディアが中心でした。裏を返せば、自社サイトをどれだけ整えても、こうした第三者サイトに情報がなければ、カテゴリ推薦の土俵には乗りにくい、ということです。

「おすすめの会社は?」とAIに聞く人が増えています。その回答に自社が入るかどうかは、実は自社サイトの外側で決まっている部分が大きい。今回は、当社が毎日続けている自社計測のデータを使って、その外側の中身を具体的に見ていきます。

何を、どう測ったか

当社(合同会社NAVIGATE)を対象に、ChatGPT・Claude・Geminiへ、社名を出さないカテゴリ質問を毎日投げ、回答が引用したURLのドメインを90日分集計しました。質問は「おすすめのAIEO対策会社を教えてください」「AI検索対策(LLMO)に強い会社を比較してください」など5種類です。

社名で聞く質問(指名検索にあたるもの)は、今回はあえて除外しています。社名を出せば自社サイトが引用されるのは当たり前で、カテゴリ推薦の実態を見るにはむしろ邪魔になるからです。ここで見たいのは、名前を知らない見込み客が「業種で」聞いたときに、AIが何を根拠に答えているか、です。

実際に引かれていた「場所」

集計の結果、上位を占めたのは次のような情報源でした。

まず最も多かったのが、対策会社の比較・ランキング記事です。「AIEO対策会社おすすめ◯選」といった記事群が、ドメイン単位で上位に並びました。次に、レビューや掲載ディレクトリです。ITreviewのようなレビューサイト、ASPICのような業界団体系の紹介サイト、AIサービスの紹介サイトなどが継続的に引用されていました。そして、アーンドメディアです。PR TIMES(プレスリリース配信)やnoteが、期間を通して繰り返し引かれていました。加えて、大手広告代理店系のドメインも一部含まれていました。

一方で、引用数そのものが最も大きかったのは google.com と openai.com でした。ただしこれらは検索やAIの基盤側です。特にGeminiの引用はリダイレクトURLの都合で google.com に集計されてしまうため、これは「推薦されている会社」ではなく、インフラとして集計から外して考えています。

そして正直にお伝えすると、当社自身のドメインは、このカテゴリ推薦の引用上位には入っていませんでした。自社を対象に測って、自社が出てこない結果をそのまま載せているわけですが、これがカテゴリ推薦の難しさの実態です。

ここから何が言えるか

カテゴリ推薦でAIが頼る情報源は、各社の公式サイトではなく、第三者サイトに集中していました。

これは、当社が以前から書いてきた「社名検索とカテゴリ検索では必要な対策が違う」という話を、具体的な引用先まで落とし込んだ結果です。社名で聞かれたときに正確に紹介されるかは自社サイトの整備で対応できますが、業種で「おすすめは?」と聞かれる土俵はそれだけでは乗りにくい。この違いはAI検索はSEOを殺すのか?共存する未来を考えるでも整理しています。

自社サイトの整備は土台として当然必要です。そのうえで、AIが繰り返し引く第三者サイトに、事実ベースの情報が載っているかどうかが、カテゴリ推薦での見え方を左右します。

ただし、鵜呑みにしないための但し書き

この数字は、読み方を間違えると危険です。3つ、注意点を挙げます。

1つ目は、引用されることと、推薦されることは違うということです。あるドメインが多く引用されていても、それはAIがそのサイトを情報源として参照したというだけで、そこに載れば必ず推薦される、という意味ではありません。引用が成果を約束しないという点は、効果測定の考え方をまとめたAIEO施策の効果はどう測る?でも触れています。

2つ目は、比較・ランキング記事の多くが、対策会社自身が書いて互いに引き合う自己言及的な構造を持っていることです。引用数が大きい載せ先が、そのまま質の高い載せ先とは限りません。数字の大きさだけで載せ先を選ぶと、玉石混交の「玉」ではなく「石」に載ってしまうこともあります。

3つ目は、計測上の限界です。Geminiの引用はリダイレクトURLのため実ドメインが取りにくく、今回の集計はChatGPTとClaude寄りになっています。質問も5種類、対象も自社1社の計測です。これは傾向(directional)であって、断定できる数字ではありません。判断に使うなら、質問の種類を増やし、複数回・一定期間で測る必要があります。この考え方はIABが発表したAI時代の可視性計測の標準とも一致します。

中小企業は、どこから手をつけるか

現実的な優先順位はこうなります。

まず、第三者性のあるレビューや掲載ディレクトリに、正確で一貫した情報を載せることです。次に、PR TIMESやnoteのようなアーンドメディアで、事実ベースの発信を続けること。比較記事に載せる場合は、編集方針が明確で第三者性のある媒体を選ぶことです。そして自社サイト側は、Aboutページや構造化データを整え、AIが引用しやすい形にしておくこと。この土台づくりはChatGPTに自社が出てこないときの対処法にまとめています。

この順番で、カテゴリ推薦の土俵に乗る確率を少しずつ上げていきます。一度載せて終わりではなく、AIが引く情報源は入れ替わるので、載せ先の見直しも続ける前提で考えてください。

まとめ

「おすすめの会社は?」への答えは、自社サイトの外側、AIが信頼する第三者サイトの引用で組み立てられています。だから、自社サイトの整備と並行して、AIが実際に引いている場所に情報を置くことが要ります。

ただし、引用は推薦を保証しません。どこに載るかを選ぶときは、引用数の大きさだけでなく、その媒体の第三者性と編集の質で判断してください。景気のいい数字ほど、分解して読む。これがAI時代の可視性を測るときの基本姿勢です。

当社では、自社を対象に、AIがどのサイトを引用しているかを継続して計測しています。御社がカテゴリ推薦でどう見えているか、まずは現在地を数字で把握することから始めてください。サービスの詳細や料金はAI検索対策(AIEO)サービスページをご覧ください。

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