SEO対策をしているのに問い合わせが増えない中小企業へ。検索順位だけでは集客できない時代に、何が足りないのかを解説します。

金井 成仁
合同会社NAVIGATE 代表 | データサイエンティスト / AIコンサルタント
SEO業者に月額数万円〜数十万円を払っている。検索順位のレポートでは「上がっています」と報告される。実際にいくつかのキーワードでは上位に表示されている。
なのに、問い合わせが増えない。
この状況に心当たりがある方は、少なくないはずです。
なぜこんなことが起きるのか。原因は大きく3つあります。
検索結果の1ページ目に表示されていても、実際にクリックされるかは別問題です。
GoogleはAI Overview(AI による回答)をますます検索結果の上部に表示するようになっています。ユーザーはAIの回答を読んで満足してしまい、その下にあるリンクをクリックしない。
これを「ゼロクリック検索」と呼びます。検索はされているのに、サイトに訪問されない。SEOで順位を上げても、流入が増えない構造的な変化が起きています。
もう一つの変化は、そもそもGoogleで検索しない人が増えているということです。
「東京でおすすめの税理士は?」「リフォーム会社を探しているんだけど」——こうした質問を、ChatGPTやGeminiに直接聞く人が急増しています。
SEO対策はGoogle検索に対する最適化です。ユーザーがGoogle以外の場所で情報を探しているなら、いくらSEOに投資しても、そのユーザーにはリーチできません。
SEOで流入を確保できていても、サイトの内容が「この会社に頼みたい」と思えるものでなければ、問い合わせにはつながりません。
よくあるパターンは以下の通りです。
SEO業者はキーワード設計や内部対策は得意ですが、コンテンツの質やコンバージョン導線の設計まではカバーしていないケースが多いです。
ここで一度、SEOの位置づけを整理しましょう。
SEOはあくまでも「検索経由の流入を増やす手段」です。問い合わせを増やすためには、SEOの前後にある施策が不可欠です。
SEOの前: ユーザーがどこで情報を探すか(Google?AI?SNS?)
SEOの中: 検索結果に表示されるか、クリックされるか
SEOの後: サイトに来た人が問い合わせるか
SEO業者が対応するのは主に「SEOの中」の部分です。前後は手つかずのことが多い。
問い合わせを増やすために追加すべき施策は2つです。
Google以外の情報収集チャネル——ChatGPT、Gemini、Claude、Perplexity——でも自社が正しく紹介されるようにする施策です。
具体的には、Aboutページの充実、llms.txt(AI向けサイト要約ファイル)の設置、構造化データの実装、FAQコンテンツの充実。
これらの施策はSEOにも効果があるので、既存のSEO対策と矛盾しません。上乗せするだけで、Google検索とAI検索の両方からの流入を確保できます。
サイトに来た人を問い合わせにつなげるための設計です。
「じゃあSEO業者は解約すべきか?」——必ずしもそうではありません。
SEO対策自体が不要になったわけではなく、SEO対策だけでは足りなくなったということです。
SEO業者との契約を見直す際は、以下の質問をしてみてください。
これらに対応できるSEO業者なら、引き続き付き合う価値があります。対応できないなら、AIEO対策やコンバージョン設計は別の専門家に依頼することを検討してください。
SEO業者に頼んでいるのに問い合わせが来ない原因は、3つです。
解決策は、SEOに加えてAIEO対策とコンバージョン設計を行うこと。
検索順位を追いかけるだけの時代は終わりました。問い合わせという成果を出すために、施策の幅を広げるタイミングです。